『風が強く吹いている』三浦しをん

風が強く吹いている

風が強く吹いている

箱根駅伝のお話。思いのほか良かった。

この手の女性の作家があえて男のスポーツの世界を描こうとするのは流行りなのかな。「一瞬の風になれ」しかり、「バッテリー」しかり。大振りもそうだな。ただ、男の部活動といってももちろん女子版にカスタマイズされている。走が高校の部活で孤立した際の雰囲気とか、憎まれ役榊の陰湿な性格とかこんなこといったらあれだけど完全に女子の世界だもん。六年間運動部に所属していた身としては、これはもうファンタジーといいたいんだけど、それだけに新鮮な感じでした。