『天国までの百マイル』浅田次郎
- 作者: 浅田次郎
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 1998/11
- メディア: 単行本
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母親×病気の組み合わせは反則。こんなの感動できるに決まってるじゃん。これ以上ないくらいあざといので浅田次郎の楽しみ方はいかにこのあざとさに酔えるかということだろうか。おばけ屋敷の逆バージョンだよね。不意の感動とかじゃなくて、感動するために読む。ここまであけっぴろげだと、なんかあんまり抵抗感なく受け入れられるけど、そこが浅田次郎の魅力なんだろうなぁ。でも他の人が同じ手法を取ったら、絶対叩きたくなるから彼の人徳によるところも大きいのかな。彼だから許されてるところは絶対あると思う。あと作中に出てくる医学知識が細にわたっていて、きっちり下調べをする努力家の一面が垣間見られる。大味な作風に見えて、ディディールを蔑ろにしないのは浅田次郎の良いところだ。