『すべてがFになる』森博嗣
- 作者: 森博嗣
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1996/04/03
- メディア: 新書
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最初の受賞作だけあって、後のメフィスト系の作家に絶大な影響力を及ぼしているのがよく分かった。西尾維新にいたっては影響どころかトリックほとんどそのまんま継承してますね。ただ、そういったアーキタイプとしての価値は認めるんだけど、作品としてはあまり好きじゃない。なによりも理系特有の独善的なところが嫌い。文章の裏から選民意識が透けて見えるのがなんとも。これは、結局小説というよりパズルの一種といったほうが近い気がする。トリック以上に行動心理が不可解すぎるし。少なくとも他の作品も読もうと思わせる魅力は感じなかった。